言葉によらない過去の継承

2022/1/7。関西学院大学4年生との卒業設計エスキース。

宮田さんはまちの過去を正しく継承するために、過去に思いを巡らせるきっかけを、少しずつまちに落としていきました。かつてまちの入り口だった場所、まちを形作る多くの坂の結節点、古井戸が残っている不整形な空き地など、まちの過去とつながっている場所を5か所設計敷地に設定しました。一つ一つの建築は、あえて強いメッセージは発しません。5つの建築がつくるささやく程度の差異に生活の中で触れることで、まちの過去がわずかに見える。オムニバス形式の物語のような提案を形にするために、5つの検討模型やスケッチを何周も繰り返し、少しずつ理想のささやかさに寄せていくという方法をとりました。終わりのない作業ですが、だからこそ建築は言葉より繊細に過去を継承することができるのだと考えさせられました。

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遺物と自然

-自然とのフィルターとしての建築-

家族の記憶となる光

石垣=遊び場=避難経路

卒業設計エスキース 2021 vol.01